多度津オリーブへの想い

農事組合法人 たどつオリーブ生産組合 高島成之さん

「平和の象徴オリーブが
心身ともに癒してくれます。」

農事組合法人 たどつオリーブ生産組合高島 成之さん

会社員時代は県外への転勤もあり、田畑は親任せの状態でした。定年退職を機に耕作放棄状態だった田畑の管理を始めたものの、草刈だけでも四苦八苦。その頃、町内でオリーブ栽培の話が持ち上がり、「地域の人たちと、同じスタートラインから始められるなら」との思いでのオリーブ栽培を始めました。
ただ、農業初心者の私は見様見真似でやっていくものの、田畑の土壌管理や苗の植え付け、剪定などの要領やタイミングも十分わかっておらず、想定外の事態に愕然とすることが何度もありました。
最初に苗を植付けてから早くも9年になります。失敗もたくさん経験しましたが、痩せた土地に根を張り続け、強風で倒れても再生しようとするオリーブを愛おしく思いながらも、しぶとさ、たくましさに力をもらってきました。そして収穫時期、蒼く艶やかに光るオリーブの実を眺めることが私の喜びになっています。
1ヶ月あまり続く収穫時期は子や孫にも手伝ってもらいます。果実と違い小さな子どもが採ってもオリーブの果実は傷つきにくく、家族で作業するのに適していると思います。小さい孫は、戦力になるには、まだしばらくかかりそうですが、自分なりの収穫目標を決めてやっているようです。こうやって家族が一つになれる機会が出来たことは私にとってとても大きな財産です。今後の農業のあり方は様々でしょうが、農業を将来的に無理なく持続していくためには、「家族農業」も選択肢の一つかなと思います。
日々、オリーブの生命力、そして果実の愛らしさに癒されます。その上、食生活を豊かにしてくれるのですから、まさに平和にふさわしい樹木だなと思います。
これからも品質の良いオリーブを、家族で無理せず作っていくつもりです。そして、「蒼のダイヤ」の素晴らしさをより多くの方に知っていただき、平和な食卓の逸品として大切に味わっていただけるよう願っています。

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